昔からのことわざに「良薬は口に苦し」というのがあります。
意味は、「よい薬は、苦くて飲みにくいが病には効く。忠告は聞くのはつらいが行いを正してくれるので為になる。」という、元々は孔子の教えですね。
(全文は「良薬は口に苦くして病に利あり。忠言は耳に逆らいて行いに利あり。」)
自分を正しい状態にしてくれるものは、すぐには受け入れがたいが自分のためになる、ということだと思っています。
今回は、前半の「よい薬は苦いが効く」という部分を、そのままの意味でちょっと考えてみたいと思います。
「よい薬は苦い」
果たして本当でしょうか?なんて書くと、「薬って大抵は苦いものでしょう!」思う方が多いと思います。私も以前はそう思っていました。でも、ある日気がついたんです。
薬は病気の人が飲むものなので、病気の人にとって『苦い』だけなのでは?
何故そんなことを思ったかというと、実は味覚は体調に左右されるからです。
皆様も経験があると思います。
「(風邪などで)熱がある時には、食べ物がおいしくない。」
「疲れているときは甘いものが欲しい。」
「胃の調子が悪い時は脂っこいものを食べたくない。」などなど
つまり普段何気なく食べているものでも、体調で美味しくなかったり食べたくなかったりすることがありますね。
それから、最近わかって来たことなのですが、健康な人と健康でない人では、同じものを食べても美味しい不味いの違いが出るようなのです。
単刀直入にいうと、
「健康な人は、カラダにいい食べ物を美味しいと感じる」
「健康でない人は、カラダにいい食べ物を不味いと感じる」
ことがあるようです。
以前にこんなお話がありました。お客様でプロの社交ダンサーの方がいらっしゃいます。頭部のケアにいらしてるのですが、ご本人曰くダンサーはアスリートとのこと。
毎日数時間ダンスのレッスンをしているそうですし、そのためのトレーニングもかかさないとのことです。さすがプロです。なので、基本お身体の状態はよいです。
その方はダンスのレッスンもしているそうなのですが、ある日年配の生徒さんが通販で購入した有名な養蜂場のヘルシーなお菓子がすごく不味くて食べられない、あまりに不味いので先生一度食べてみてください、とそのお菓子を持ってきたそうです。
あまりに不味い不味いと聞いていたので、お客様は恐る恐る食べてみたそうなのですが、お客様は「それが香ばしくておいしくて、いくつでも食べられる感じだったんです。でも、もしかしたら私の味覚がおかしいのかと思って、主人に私の作る料理って不味い?って聞いてみちゃいました。」とおっしゃっていました。
また、私が毎日飲んでいる健康ドリンクがあるのですが、私はそのドリンクがすごく美味しくて、こんなにおいしくて体にいいなら体調が悪い人におすすめしたいと思って同じドリンクを飲んでいる人にそう話したら、その人が言うには「それが体調が悪い人はまずいって言うのよ。だから私は体調のいい人にしかススメない。」とのこと。
他にも、最初は体調が良くなかったリピーターのお客様もだんだん体調が良くなってくると、甘い飲み物を飲まなくなり、以前はミネラルウォーターが不味かったけど今はミネラルウォーターしか飲まないというふうに変われる方も多いのです。